No.45


4 月〇日(雨)

愛犬るーちゃんが前庭疾患から回復したので
安心していたら、
なんと今度は愛犬りーちゃんが
病気になってしまいました…。

ミセス菊池の「よかった探しの日々」
妻も記載しているとおり、
りーちゃんの病気は
るーちゃんの病気とは異なり、
かなり深刻なもの。


悪性度が高く、緊急を要し、
かつ非常に扱いの難しい病気なので、
その病名が判明した時は
落ち込むとともに、
衝撃で涙が止まりませんでした。


まさか、よりによって、なんで、なぜ、この病気?

ただ、
今現在痛みを感じることもなく、
好きなものを中心になんとか食事がとれて、
おそらくその時に至っても
疼痛がないであろうことだけが、
唯一の救いです。


今日からはいち日いち日が
りーちゃんからのプレゼントだと思って、
一緒の時間を、より大切に過ごそうと思います。


5月〇日(雨)

りーちゃんの病気が判明してからというもの、
気持ちが落ち込むことが多いのですが、
今は、

「よし、獣医師として、りーちゃんに出来うることは
すべておこなって、悔いなく尽くしていこう!」


前向きに考えることで平静を保つようにしています。

愛犬も大切な大切な
かけがえのない家族の一員だと
改めて強く感じます。



ありがとう
りーちゃん


安らかに


とうとう、りーちゃんが逝ってしまいました。
覚悟はしていたものの、
本当にせつないです。

ベストを尽くしたと自認していますが、
悲しくて、淋しくて
言葉が見つかりません・・・。






りーちゃん
今まで本当にありがとう!!


りーちゃん、
天国から僕らを見守っていて!!



6月○日

今日は森久保薬品主催セミナーがあったので、
久しぶりに都内に行きました。

今回のセミナーですが、講義の内容は
前半=「食物アレルギーのおさらい」、
後半=「犬の血栓症の最新の知見について」、
の2本立てでした。

特に後半の「犬の血栓症」は、
画像診断学の進歩でその発生がようやく
認識されるに至った重要な疾患であり、
いわばトピック、
関心も高く会場は満席でした。

ヒトの方では血栓症はメジャーな疾患です。
一方動物ではまだ研究途上の分野であり、
現状、十分な治療方法や確実な予防法が
確立されていません。

ただ、それだけに多くの獣医師が
最新の知見やエビデンスを求めて、
「知識のアップデート」に集まるのです。


最近話題の加計学園問題では、
担当大臣から上から目線で
「ペットの診療費が高すぎる、」とか、
「獣医師が増えたら淘汰されればいい」とか
言われっぱなしですが、
大多数の獣医師は、今回の血栓症に限らず
自己の研鑽や新しい知識の吸収を通して、
真摯に仕事と向き合っています。

ちなみに会場は中野サンプラザ。
外観はけっこう立派な建物ですが、
内部(内装や部屋割り)はかなり古くさく、
近日中に建替え工事が始まるという。


見た目だけじゃなく、こちらも
中身が大事ということでしょうか。


7月○日

寝るときはいつも
枕元にいてくれたりーちゃんが
いなくなってしまい、
寝つきも悪く
眠りも浅くなって困っています。

もともと寝つきはよかったのに・・・(+o+)

MayoClinicProceedings12月号によれば、
睡眠医学センターの研究グループ曰く

「ペットと一緒に寝ることはことは、
とても素晴らしいことであり、
その価値は無視できないもの(直訳)」

と断言しています。


こんな形で実感するなんて・・・
本当に、本当に、残念 (T_T)



8月○日

久しぶりに長岡の花火大会を見に行きました。

春から夏は多忙を極めるので、
遠方に出かけることはまず出来ませんが、
今年だけは、りーちゃんの鎮魂の意をこめて、
日帰りという強行軍でしたが
十数年ぶりに出かけてみました。

りーちゃんが天に召されたあの日以来、
わんこを可愛がる飼い主さんの姿を見ると、

りーちゃんにとって、
はたして私はいい飼い主だったのだろうか?

と自問することが増えました。






花火を観賞しながら、

りーちゃんを通して、
飼い主さんの気持ちが今まで以上に
わかるようになり、
りーちゃんと歩んだ13年7ヶ月の月日は、
飼い主としての私に成長をもたらしてくれた!

きっと、この経験には意味がある!


と、思えるようになりました。


8月○日

今年もマダニの被害が多いですね。
最近はNHKでも積極的に報道されるようになり、
注目され認知度も上がってきたせいか、
以前のように、寄生されていても
飼い主さんが気づかないことは
ほとんどなくなりました。

軽井沢では、
マダニ以外ではヒルによる吸血被害も多く、
またスズメバチによる被害も見逃せません。

自然環境に恵まれているだけに、
こういったリスクにも備えないと。




りーちゃんも散歩が大好きでした。


9月○日

獣医師会の会議に行ってきました。
今回は、秋の狂犬病予防注射の
分担や日程を決めるための会議です。

私の場合、例年軽井沢町の集合注射1日と、
あと1日はよその地区を担当せねばなりません。

ちなみに昨年は佐久市臼田地区でしたが、
今年は、あと1日が南相木村に決まりました。

南相木村は長野と群馬の県境に位置し、
地理的には御巣鷹山の尾根にも近いところ。

改めてグーグルマップで確認してみたら、
軽井沢の自宅から、往復で100km位あるみたい。
初めて行く地域なので、ちょっとした冒険です。

予定では、10月19日の朝6時に出発!
ということは、5時に起床か。
すでに今から気合を入れています。


10月○日

今日は久しぶりに長野市内まで出掛けて、
当院スタッフの結婚式に出席しました。

素敵な会場で、晴天にも恵まれ、
ゆったりとした、そして和やかな雰囲気の中、
お料理も大変美味しく、楽しい時間を過ごせました。



今年は初夏にはりーちゃんの件があったり、
その後も、獣医師の宿命とはいえ、
治療するなかでわんこやにゃんこの
最期をみたりしてさみしい思いもしたけれど、
ここにきて、ひとついい思い出が出来ました。

禍福は糾える縄の如し、
というけれど、ホントですね、
実感しました。

年末までに、あとひとつ、
なにか良いことあるといいなあ。



上野の東京国立博物館で
運慶の特別展が開催されているそうです。

こういう仕事をしていると、
なかなか病院を離れられないのですが、
今回は、ぜひ行きたいですね。

とりあえずホームページにアクセスして
運慶学園の入学試験を受けたら、
学生証が発行されました。



運慶の仏像には不思議な魅力が感じられて、
ただ見ているだけでも、かなり癒されます。

10月○日

今日は、軽井沢から90分かけて
南相木村の狂犬病予防注射に
行ってきました。


天気はいまいちでしたが、
日本の原風景を思わせる、
のどかで良いところでした。

村の一番奥には大理石を敷きつめた(?)
大きなダムがあり、

日本一標高の高い場所(1532m)
に建設されたということもあって、
ダムマニアの間では結構有名らしい。

今週末には紅葉を楽しみつつ
ダム周辺を散策するお祭りも
開催されるという話でした。

お蕎麦作りも有名で、
村職員は年一回そば打ち講習を
受けられるみたい。

いいな、僕も習いたいな〜。(*^_^*)

ちょっと遠いけど、
とても魅力的な村でした。


10月22日

アジア獣医皮膚科学会主催セミナーがあり、
休診日ですが金沢日帰りで行ってきました。


皮膚科診療の世界、派手さはありませんが、
まれに遭遇する自己免疫疾患等を
けっして見逃さない為にも、
また、知見のアップデートをもとめて、
私自身のスケジュールが合うかぎり、
必ず参加するようにしてます。

以前、金沢は軽井沢からのアクセスが
悪すぎましたね。

今回、初めて北陸新幹線を利用してみたら、
思った以上に快適でした。





会場のホテルも駅前ですから、
軽井沢駅から金沢駅、そしてホテルへと
実際door to doorで移動なんです。

ただ、今回は台風21号の影響で
新幹線の運航に多少の遅れが出ました。
このくらいは仕方ありませんよね。


10月29日

二週続けての大型台風襲来、
そして二週続けて、休日返上で、
学術セミナーに行ってきました。

今日のセミナー会場は東京都内。
テーマは「画像診断学」。

人気のあるテーマだけに盛況で、
都内の先生が大勢を占めていましたが、
遠くは九州から参加した先生もいたみたい。
帰りの飛行機の欠航を心配していました。

懇意にしているO先生が講師の一人
ということもありましたが、
今日は大変充実した良い一日でした。


11月19日

今日で開業14周年を迎えました。

振り返ってみると、長かったような気もしますが、
一方で、あっという間に過ぎ去ったような感じもして、
ちょっと不思議な感覚です。

場所も建物も変わりませんが、14年も経つと
院内の医療機器はかなり入れ替わりました。

IT化が進んで、エコー画像もレントゲン画像も
まとめて一元管理されるようになりました。

近年は獣医療の分野でも診断にAI(人工知能)
を積極的に応用しようという動きも始まっており、
最近の獣医師を取り巻く環境の変化には、
すさまじいものがあります。

その一方で、
変わらないのが飼い主さんのかける愛情です。
愛情表現は人それぞれですが、
みな我が子のようにかわいがっています。

飼い主さんとの会話の中でも
ほのぼのとした空気を感じることも多く、
そんな時はきまって、
ああ、この子も加わってはじめて「家族」なんだ、
いつまでも幸せに!

と心の中で願っています。



2003年11月、おうちに迎えたばかりの
りーちゃん。
まだ3頭身体型でした。

ここからりーちゃんとの楽しく、実りある
生活が始まりました。



11月〇日

今日は、まめちゃんの飼い主さんが
いらっしゃいました。

2007年まで軽井沢に愛犬まめちゃんと
住んでおられましたが、以後仕事の関係で
松本市内に引っ越されました。

まめちゃんは松本で天寿を全うし、
すでにお空のお星さまになっており、
今現在はわんこのいないちょっと寂しい生活を
送られているとおっしゃっていました。

今回はハーヴェストで同窓会があって、
久々になつかしい軽井沢に来られた
とのお話でした。

そして、まめちゃんとの思い出を胸に
当院を訪ねてみたかった・・・とのこと。

10年ぶりの再会、しかも急な来訪で
大変驚くと同時に、
まめちゃんをなくされていることは
以前お手紙で知らされていたので、
今回元気なご様子に安心しました。

まめちゃんがつなげてくれた縁、
これからも大切にしていきたいです。





※この日誌に登場するわんこ・にゃんこは基本的に仮名です。