河北新報社の報道によれば、東北各県での獣医師不足が深刻とか。といっても動物病院の話ではなく、行政に携わる獣医師、すなわち公務員の話。

ここ数年来新卒の獣医師は70%以上が動物病院志望しており、実際60%は動物病院に就職するため、東北各県の職員として食品衛生や食肉検査に携わる獣医師が常に定員割れで、深刻な状況下にあるという。とくに食肉検査などのハードな勤務は敬遠されがちとか。大学によっては、公務員を志望する獣医師が1割を切ったという話も聞きます。

その一方で近年富に増え続けているのが愛玩動物の臨床に携わる獣医師。医師の偏在が大きな社会問題になって久しいようですが、獣医師の世界でもすでに地殻変動がおこっております。獣医師の偏在という今回東北各県で顕在化した問題は、やがて全国的な問題へと広がりを見せることでしょう。大変な世の中です。