怖い話・・・その②
宮崎県の鳥インフルエンザ拡大が止まりません。口蹄疫に続き、こんな大きな災難が降りかかって、本当に気の毒だと思います。
先日隣の小諸市でも簡易検査陽性の野鳥が見つかって大騒ぎでしたが、大学での検査で陰性が確認されて本当によかった。
もっとも、渡り鳥がウイルスを運んでいる可能性が高い上に、長野県は渡り鳥も含めて野鳥の宝庫ですから、今後も油断は禁物。長いスパンで防疫に努めるべきでしょう。
ところで、「鳥インフルエンザはヒトには感染することはありません」、と広くアナウンスされていますが、そもそもヒトのインフルエンザウイルスは水鳥由来のインフルエンザが変異してヒトに感染力を持つようになったという説もあります。これはあくまで個人的な意見ですが、鳥インフルエンザを家畜の伝染病と限定して考えるのはいかがなものかと思う。
危機を煽る気はさらさらありませんが、宮崎県内に限らず、一般のヒトが野鳥の死骸に安易に触れたり、部外者が養鶏場に出入りすることを控えるのは当然でしょう。
私が学生の頃はじつに幸せな時代(?)で、このような家畜伝染病予防法で定めるところの疾患が発生したことは一度もありませんでしたが、それでもW先生の内科実習でウイルス性白血病(=届出伝染病に指定されていたと思う)の牛の触診をした際は、よく手洗いするように指導されたし、触診そのものも体表リンパの触診など必要最小限に控えるよう、きつく言われたものです。
後で知ったことですが、当時欧米では職業リスクとして獣医師の白血病発症率が一般に比べて有意に高く、動物由来のウイルスの関与が強く疑われていたようです。このような背景もあって、W先生は注意を促したのだと思う。