今月の日本獣医師会雑誌にオオカミに関する研究論文が掲載されていました。

この雑誌はちょっと退屈なことで有名な(?、ゴメンナサイ、私の個人的な感想です)雑誌ですが、時々非常に面白い内容の論文が掲載されます。

今回の論文は非常に興味深く、岐阜大の研究者が日本各地に残るニホンオオカミとエゾオオカミの骨や剥製の毛からmtDNA(ミトコンドリアの中の遺伝子)を採取し、これを現在生存するヨーロッパのオオカミや国内に普通に暮らす犬と比較するという壮大な内容。

これによれば、ニホンオオカミと紀州犬、シベリアン・ハスキーはかなり遺伝的に近縁だという。
日本各地には、今も古老を訪ねると、紀州犬とオオカミの交雑があったとする伝承も多く残っているらしいから、今回の遺伝子レベルでの解析結果を考えると、やはり紀州犬やハスキーはオオカミの親戚なんだろう。

それにしても、この研究者も言っていましたが、ニホンオオカミやエゾオオカミを失ったことは非常に残念だと思う。

個人的には、現在の犬と比較する意味でも、一度ニホンオオカミなり、エゾオオカミを診療してみたかった。