先日まで酷暑だったのがウソのような軽井沢。
すでに紅葉が見ごろになりつつあります。日中はともかく、深夜~早朝は気温10℃以下まで下がります。
こうなると増えてくるのが「最近咳き込むことがあるんですが・・・」とか、あるいは「なにか喉にモノが詰ったような咳をします」、といった理由での受診。
咳というとすぐに思い浮かべるのが風邪などの呼吸器疾患ですが、じつは咳の原因は大きく分けて以下の2つ。
①呼吸器疾患、
②心疾患、
この2つを鑑別することは非常に重要です。もちろん病院を受診すれば獣医師はその道のプロですから診断は確実ですが、医療機器を使わない飼い主さんサイドでもある程度診断できる方法があります。
まず、愛犬を膝の上に優しく乗せてだっこして落ち着かせてください。
そのうえで、後ろから胸郭に触れて心臓の鼓動(=心拍)を感じてください。
いつもより心臓の鼓動、すなわち心拍数が少ない、もしくは普段より少なめであれば、咳の原因は①呼吸器疾患でしょう。
(→迷走神経優位)
一方、心拍数が明らかに普段より多い場合は、咳の原因は②心不全によるものと考えられます。
(→交感神経優位)
この際、心不全(特にワンコに多い弁膜疾患)の重症度と心拍の増加率はパラレルな関係にありますから、心拍数が多いほど病状は重いとみなします。
ただ、ここで問題・・・ふだんの心拍数を把握していないと、はたして今心拍数が増えているのか、減っているのかの判断に大きな迷いが生じてしまう・・・。
というわけで、普段から愛犬を抱っこして可愛がりましょう。(^_^)v
そして日頃から心拍数(=1分間あたりの心拍数)を数えてみましょう!~o~)
ちなみに上の画像は、外人モデルさんにだっこされる看板犬のりーちゃんです。