内視鏡のお話 その② 米国編

私が以前からラパロ(腹腔鏡)に強い関心を寄せていることを知っている業者が、今日はいろいろ資料を送ってきた。さすが業者は気が早い。先端技術好き、機械好きな私の性格を完全に読みきっている。

ところでこの資料の中に1枚のDVDが含まれていました。内容としては、この春米国の動物病院で行なわれた手術風景(ラパロによる卵巣・子宮摘出術)が収録されていました。

さっそく動画で再生して見ました。
手術設備からみて、かなりの症例をこなす優良病院とみた。
手術そのものは実に手馴れている様子で、術中なんら問題はありませんが、一番驚いたのは、執刀医の先生、手術が佳境に差しかかると、いきなり口笛を吹く、という行為。実にノリノリ、怖いくらいノリノリなのである。

手術室内で生体モニターの電子音やシーリング確認時の電子音に混じって、執刀医の先生の口笛がヒューヒュー聞こえてくる!
しかも中途半端な口笛じゃなくて、フシまわしがつけられて完全にメロディー。
ときどき冗談を言い合って、スタッフ一同大爆笑しながら、あっという間に手術終了。その間わずか20分。
さすがアメちゃん、、なんとも陽気である。大学時代・代診時代をを含め、今まで飽きるほどいろんな手術を見て来たけど、こんなに楽しげな手術風景ははじめて見た。

これって国民性の違いなのか、はたまたスタッフの性格なのか、見終わっても別の意味で興味が尽きなかった。

追記:

後日米国人の生態(?)にあかるい人の解説によると、アメちゃんの仕事中の口笛は必ずしも珍しいものではなく、医師に限らず日本で働く外資系金融機関のエリートサラリーマンなども、仕事が好調な時は自然に口をついて出てしまうとのこと。要はノリノリなんですね~。

ちなみに手術室での冗談は、スタッフの過度の緊張を和らげて、チームに一体感を持たせるための執刀医の責務、という説があるようです。本当かね?