大学の会報誌が送られてきた。普段は忙しくてほとんどナナメ読みですが(というか、ほとんど読んでない・・・)、今回は今年現役を引退された”気になる先生お二方”のコメントが寄せられていたので、ここだけじっくり読みました。

まずは外科の教授、W先生。
私の学生時代第一外科の助教授で現役バリバリ、厳しいことで有名な先生でした。

外科の実習で最初に教わるのが手指の正しい洗い方。といっても、単純な手洗いではなく、外科の手洗いは歴史的に超有名な外科医の名前がついた難しい洗い方があって、動作が非常に厳密。
あえて例えるなら茶道のような完全に確立された様式美の世界!

実習後W先生の前で、ひとりずつ実演(=試験)するわけです。
わずかでも間違えると、「Nothing!」といわれて再度復習してまた列の最後尾に並ぶ。「OK!」をもらった者から実習終了(=すなわち帰宅)が許可されます。

私はなんとか早めにクリアできたクチですが、不器用な学生は昼の1時に始まった実習が、夜8時半ころまでかかり(なんと手洗いに7時間半)、W先生にコッテリ絞られるという伝統のデスマッチ。ああ、懐かしいなあ・・・。

もうお一方の先生は大学病院副院長のO教授。私の在学中は第三内科の助教授でした。W先生とは対照的に(?)じつにおだやかな講義をする先生でした。内科の試験答案もつねに好意的に解釈してくれて、学生の間では「オニのW先生、仏のO先生」と評されていました。