今日はうさぎのミミちゃん(4才・♀)がやってきた。
以前当院で子宮蓄膿症の手術を受けた子ですが、これをきっかけにかなりの肥満体になってしまい、現在ダイエット中!

動物病院でダイエットをすすめるといえば犬や猫が圧倒的に多いのですが、最近はうさぎの肥満も非常に深刻です。

本来うさぎは野生では木の根のようなローカロリー・高繊維食を基本に生きていますが、いまのペット化されたうさぎの食事は明らかにハイカロリー・低繊維食にシフトしていますから、太るのも当然の成り行きです。

当然太っていいことはなく、さまざまな疾患を生じます。
ただ、うさぎは皮下脂肪が付きにくい一方、内臓に脂肪を溜め込む傾向が強いので、飼い主さんの中には「肥満です」と指摘されてもいまいち実感が湧かないようです。

とはいえ、日常的にうさぎを診療している獣医師に指摘されたら明らかに肥満なので、いままでの食事を見直す必要はあります。

さいわいな事に、うさぎは勝手に冷蔵庫を開けて自分で食べ過ぎることはないわけで、飼い主さんがうさぎの食事をちょっと見直すだけで効果的にダイエットが可能です。
そのポイントは以下の3点のみ。

1.食事の内容をアルファルファからチモシーに替える。
チモシー(イネ科の牧草)のほうが、よりローカロリー・低脂肪でうさぎの食性にあっています。ペレットもチモシーを主原料にしたものに替えればさらに効果的!

2.ペレットは量を決めて与える。ペレットでお腹が満たされるとチモシーや野菜を食べなくなり、異常発酵~消化器疾患を誘発します。

3.与える野菜はあくまで緑黄色野菜(水菜、チンゲン菜、小松菜など)にこだわり、人参やイモの類は最小限にしましょう。
炭水化物を含む食事は肥満の元です。

というわけで、ミミちゃん、ダイエットがんばってね。(^O^)