先日この日誌に興味深い学会に参加したと書いたら、複数の方から「興味深い学会ってなんですか?」と尋ねられたので、今回はこれについて述べてみます。
私が常日頃心がけていること、それは「救急救命技術の向上」です。改めて言うまでもなく、これは臨床にたずさわる獣医師であれば避けて通ることの出来ない大切な手技です。緊急時には夜であろうと、休憩時であろうと、どんなに疲れていようと、傍観者でいることは許されません。まして臨床家として現場で働く限り、その時、その限られた瞬間に自己のベストを尽くすのは当然。であるがゆえに、私はこのような状況下においても自らの能力を100%出し尽くすべく、あの時こうしていれば・・・なんて後悔することがないよう、積極的にラボに参加して技術のブラッシュアップに努めているのです。
一方で、こうした技術は麻酔時のエマージェンシーにも当然応用出来ます。開業以来当院で麻酔事故がゼロなのは慎重な手技、正確な生体モニターに加え、スタッフ一同日頃から様々なエマージェンシーを想定した訓練を繰り返しているためです。
刻々と変化する厳しい状況下でも迷わず適切な判断を下す、そして実際に積極的に体が動く、同時に動揺することなく確実な処置を講ずる等の医療技術は、何度でも繰り返して体得することが大事だと考えています。