前回に引き続き、今回もフィラリアに関するトピックをひとつ。
米国ではフィラリア予防薬の投与が従来の季節間投与から通年投与に変わりつつあるとのこと。直接の原因は、米国犬糸状虫学会(AmericanHartwormSociety)が2004年に行われた学会でこれを強く推奨したことによるものと思われます。
米国内で通年投与を強くすすめる理由として
1)今までの方法で撲滅が不可能であった事実。
2)通年投与でリーチバック&成虫駆除が可能になる。
3)他の寄生虫(回虫・釣虫)の予防効果が上がる。
4)米国獣医寄生虫学会(CAPC)からの要請。
をあげています。
ところでこの事実を日本ではどう考えていけばいいのか、大いに気になるところです。聞くところによれば、都内では昨年あたりから通年投与を支持している動物病院もかなり増えているとか。
地域性を考えた場合、少なくとも軽井沢ではまだ通年投与の必要性は考えられませんが、社会の流れが通年投与を必要としているのであれば、充分な検討のもとに今後の対応を考え直さねばならないのかもしれません。