2年に1度の免許更新の時期がやってきた。といっても運転免許の更新じゃありません。麻薬免許の更新です。

なぜか世間には、医師免許や獣医師免許さえあれば麻薬を自由に扱えると誤解されている人が多いようですが、実際は医師免許や獣医師免許といった国家資格を有することは麻薬免許取得の最低条件であり、その上で医師の健康診断書や諸々の書類審査を経て都道府県単位で交付されるのが麻薬免許。

だから獣医師免許は国務大臣の管轄になりますが、一方麻薬免許は知事の管轄。都道府県によって若干の差はあるようですが、けっこう厳しいモノであることにかわりはありません(ちなみに長野県は厳しい方だと思う)。

免許が交付されてからも管理が大変(=麻薬金庫に厳重に保管、保健所の指導に基づく査察あり)なので、ときどきもう免許は返上しようかな、と思うこともあります。

ただ、末期癌の疼痛緩和・麻酔の安全な導入・快適な術後管理等には欠かせないこともあって、「動物愛護の精神」からも臨床に携わる獣医師は、取り扱いを避けて通れないのが実情。これから年末にかけて、病院の事務が忙しくなります。