今日はシェルティーのミカンちゃんがやってきた。
ミカンちゃんは現在移行上皮癌(TCC)という膀胱頸部に生じた癌の治療中です。
この癌は非常に治療が難しく、いまだに治療プロトコールが確立されていないもので、唯一その効果が認められている薬物療法がピロキシカムという消炎剤の投与。
外科手術にも限界があり、放射線療法にも反応せず、強力な化学療法剤にも圧倒的に抵抗力を示すワンコのTCCに対して、なぜかピロキシカムという人間用の抗炎症・鎮痛剤がよく効くのである。確かに効くけど、どういった仕組みで効くのかわからない不思議な薬。ワンコに効くことから、改めて近年米国でヒトのTCCに対する臨床データの収集が始まったと言われる変り種。
ただ、やはり癌は癌ですから、このお薬長く使っているとやっぱり効きが鈍くなってきてしまい、ミカンちゃんの場合もこれが目下の私の悩みの種。
来月大野先生(=東大内科准教授)に会う予定があるので、今後の治療方法について直接意見を伺おうと思う。がんばれ、ミカンちゃん!