寺田寅彦の名言に、
「災害は忘れた頃にやってくる」
というのがあります。

一方、獣医学界でよく知られた格言で、
「アジソンは忘れた頃にやってくる!」
というのがあります。

アジソン病とは副腎のホルモンの分泌障害で、
診断に際し常に頭の中で意識しない限り、
非常に見逃されやすい疾患の代表格です。
内分泌疾患の中ではかなり少ないですから。

診断さえ正しければ治療にはよく反応し、
比較的速やかに回復してくれるのですが、
獣医師の臨床経験がモノをいう疾患だけに
2.3軒の動物病院をハシゴしたすえに、
ようやく診断に至るなんてことも珍しくありません。

というわけで、
今日が私にとっての「忘れた頃」なのか、
アジソンクリーゼを診ました。

もちろん、元気になりましたよ(^^♪