急性胃拡張・捻転症候群 その②
さて、徹夜明けでも通常通り仕事です。外来診療に加えて現在入院中の動物の継続治療もあり、なんだかんだ朝から忙しい。それでもなんとか12時までには手術の準備も整いました。
問題は、これからどうやって手術台に載せるか?当院の手術台は特殊な構造の特注品で既製品よりもだいぶ下がるのですが、それでも最低40cmは持ち上げなくては載せられません。結局人力に頼るしかないので、大きめのスポーツタオルで体幹を支えつつスタッフ4人がかりで台にのせ、なんとか手術にこぎつけました。たまたま来た出入りの機械屋に話したら、人間用の担架が余ってるから、そのうちお持ちしますとのとこ。今日欲しかった・・・。
台に載せるまではてこずったものの手術そのものは順調に進み、予定の約90分で終了。想定外のことといえば脾臓の一部に捻転が認められたことくらい。手術も成功、あとは術後管理を慎重に行なうのみ。術後に心房細動や心室性不整脈でコロっといくことがありますから油断できませんが、回復まであと一息です。