近日中に犬のアトピー性皮膚炎の新薬が発売になるみたい。
今までの治療方法とは作用機序の異なる画期的な薬剤で、
すでに欧米では認可・使用されて1年くらい経過という。
アトピー治療にかかわらず、獣医療ではヒトでエビデンスのある
お薬を動物にも使用していく、というルートがほとんどですが、
しかし今回、このお薬は犬のアトピー治療のみを目的に開発され、
かゆみを伝える神経のブロックで騒痒感を遮断するとか。
従来の抗アレルギー剤や各種免疫抑制剤、ステロイド剤とは
まったく異なる化学構造であり、これらと一線を画するものの、
その即効性、止痒作用はステロイドと同等。
その一方で、ステロイドによる副作用は心配しなくてもよいので、
飼い主さんとしても安心できます。
いいですね、夢のようなお薬ですね。
ただ、新薬だけに長期投与の安全性データの蓄積はこれからとか。
セミナーを視聴する限りにおいては理想的なお薬です。
これほどのお薬がヒトに先駆けて獣医療で先行発売に
なるとは驚き、というか不思議です。
ところで今年2016年の6月、フランスのボルドーの大学で
世界獣医皮膚科学会が開催され、
このお薬をはじめ、注目の新薬がいくつか発表される予定。
私自身は下戸ですが、おいしいワインも提供されるとか。
いいなあ、フランス。
お金と時間があったら行ってみたいですね。