毎年大宮で開催される大きな学会に行ってきました。
麻酔外科学会+循環器学会+画像診断学会の3学合同大会です。

毎回それぞれの学会のトピックがあって面白い学会ですが、
私の所属する循環器学会は、今回はどうも面白みにかけたので、
主に麻酔外科関連と画像診断関連を聴講しました。

麻酔外科関連のトピックはなんといってもうさぎの声門上器具の登場!
今までうさぎの全身麻酔は気管挿管が非常に困難であるために敬遠され
一部の獣医師によって細い硬性鏡を使ってなんとか行なわれていました。

細心の注意を払っても、時にはうさぎの細い気管を損傷する恐れもあり、
うさぎも獣医師もまさに命がけでしたが、ロンドンから朗報です。
体重わずか1kgのうさぎにも厳密な呼吸管理が可能になったということです。

この声門上器具を使用すると、3秒で気道確保が完了します。
ちなみに今までは呼吸を止めないように注意しつつ5分かかりました。

うさぎは哺乳動物のなかでは呼吸停止と心停止がかなり接近していますから、
この器具の登場で、今後うさぎの救命率や手術の成功率は劇的に向上するでしょう。