最近母校の獣医学部では、
「VRを取り入れた実習」とやらを始めたらしい。

一例として麻酔の実習、
麻酔過量ではバイタルサインが悪化してわんこ切迫した状況・・・、
一方で薬用量少なくて、馬が麻酔導入中なのに発揚し暴れてる・・・。
もちろんこれはVR(=仮想現実)の中のことですから、
リセットボタンを押せば、
麻酔薬投与前の状況(=すなわちスタート)に戻ります。

はじめこの話を聞いたとき、ちょっと心配になりました。
え、、いいのか、本当に、これで?
「いのちを軽く考えすぎ」と感じたからです。

学内でもいろいろな意見が出されたようですが、
それでもVRによる実習を取り入れたことを指導教官が
「臨床の現場に出る前に、VRで失敗を経験することが、
実社会での事故防止やトラブル阻止に役立つはず!」
との強い思いを述べていたのが印象的。

大学で教鞭をとっている友人は、
「今の学生は子供のころからニンテンドーDSやゲーム環境で 
VRに慣れており、VR実習の方が実際の動物を前にした実習
よりもある意味有用だったりするんだよ~」
なんて言っていました。
学生を信じているんだなあ、と思いました。

大学も、教育環境も、そして学生気質も、
時代とともに大きく変わるものなんですね。