2015年4月×日(曇)

英テレグラフ紙の2014年3月27日配信記事
「離婚を避けたい人は、農業技術者と結婚するべし」に、
職業別の離婚率に関する調査結果が紹介されているみたい。

それによると、獣医師、農業技術者、教師といった職業の人は、
ダンサー、振り付け師、バーテンダー、看護師などと比べて離婚する確率が低く、
幸せな結婚生活を望むのなら「お薦め」とか。
英国でのデータだけに、直接日本に当てはめるには無理があるけど、
看護師はともかくダンサーや振り付け師はさすがに知り合いもいないし、
私はお酒もまったく飲めませんからバーテンダーも知りません。
ただ、日本では獣医師の離婚率は必ずしも低くはないと思います。
特に獣医師同士の結婚では、リスク高いですね~~~。
これは私の個人的な感触というよりは、日本人獣医師の代表的な意見だと思います。

2015年4月×日(曇)

世間は朝から晩までSTAP細胞の件で盛り上がっていますが、
獣医師の間ではもっぱら新しく発売された2つの薬剤が関心を集めています。
厳密に言えば、すでにひとつは年末に発売済みですが、
もうひとつは日本にすでに輸入されていますが発売まではあとひと月かかるとか。

すでに発売された薬剤のほうは、新しい麻酔導入薬「アルファキサン」。
麻酔導入薬といえば、医師も獣医師もひたすらプロポフォール一辺倒でしたが、
今回はステロイド系麻酔薬という全く新しい薬です。

厳密に言うと、この薬は1970年代に一度発売されています。
開発者はオーストリアの内分泌専門医ハンス・セリエ博士。
当時は麻酔薬そのものではなく、その溶剤に対する技術的欠陥から、
医師向けも獣医師向けも相次いで発売休止に至りましたが、
21世紀の化学合成技術でみごと復活しました。

プロポフォールはいい薬ですが、マイケルジャクソンの事故といい、
文春の今週号に掲載された女子医大の事故といい、大きくイメージを損ないました。
個人的には大好きな薬ですが、製薬会社の担当者に言わせると、
少なくとも薬理学的な比較では、ステロイド系麻酔薬のほうが安全性が高いとか。
今後獣医師の麻酔の世界では主力になるのかなあ。

ちなみにヒトでは麻酔薬としての承認を得るためには莫大な経費と時間が
かかるようで、当面は獣医師だけに発売が許されるみたい。

ところでもうひとつの薬剤は、抗がん剤の一種である「分子標的薬」。
いままでヒト用の分子標的薬を動物に転用していましたが、今回の薬は開発過程で、
「この分子構造は犬の肥満細胞腫(=悪性腫瘍)に絶対効くはずだ!」
という研究者の信念と直感に基づいて商品化された優れもの。

動物専用に開発された分子標的薬の今後の臨床応用が楽しみです。

2015年3月×日(曇)

最新の血液学のトピックを聞きに行こうと予定していたのに、
急患があって諦めました。
すると、後日担当者が
その際配布された資料を持ってきてくれました。
資料とおまけのボールペンに混じって
会社のロゴが入った飴が入っていましたが、
この飴がなんと
5種類の白血球(好中球やリンパ球etc)の形態を模したものでした。

この飴によって知識が深まることはないけれど、アイデアは面白いと思いました。
ちなみに味のほうは・・・まずまずでした ^m^

2015年3月×日(曇)

名古屋国際会議場で循環器のセミナーがあったので
日帰りで行ってきました。

軽井沢からだと東京経由のほうが多少早く着けるようですが
東海道新幹線にもちょっと飽きたので
今回は車窓から木曽路を眺めるべく
あえて軽井沢→(新幹線)→長野→(特急しなの)→名古屋のルートで
名古屋まで行きました。

このコースだと多少時間はかかるのですが、
景色がすばらしく旅情も楽しめます。
長野駅で買ったお弁当「信濃の国 食浪漫」を食べつつ、
姨捨の棚田や美しいアルプスを眺め、
木曽の風情を堪能していたら、
あっという間に名古屋に着きました。

ところでこのセミナー、講師のひとりが
大学の同級生(内科の教授)でした。
セミナー後に会話したら

「近いうちに大学を辞めて、循環器の専門病院の施設長に転出するんだ。」
「RストーンズやPマッカートニーの年まではまだ20年以上あるんだから、
これからは、彼らの年まで彼らに負けないくらいがんばってみたい!」

と言ってました。
ちょっとビックリですが、なにか心に期するものがあるんだろうなあ。

大学にとどまっているだけでは
自己の能力が100%発揮できないと感じるのか、
腕に自信があるのか、臨床系の先生は
けっこう途中で大学をやめちゃうんだよね。

2015年2月×日(曇)

学会で久しぶりに横浜みなとみらいに行ってきました。

大学が神奈川県内にありましたので、横浜も学生時代は身近に感じましたが、
軽井沢からだと横浜方面は東京都内よりも地理的に遠くなり、
今でははるかかなたの世界です。

せっかくここまで出てきたので、中華街で好物の中華粥を食べて帰りました。
パクチー入りの中華粥、うめ~~~(*^_^*)

2015年2月26日(曇)

みなさん、「絶食は罪」というコトバをご存知ですか?
ここ数年獣医の世界で流行っているフレーズです。

かつて獣医内科学の講義では、パルボウイルス感染症(出血性胃腸炎)
や急性膵炎のような激しい嘔吐を伴う消化器疾患に対しては、
「まずは絶食から始めよ、絶食は立派な治療である」
と習いました。

ところがここ数年で治療に関する見解が逆転。
嘔吐を伴う疾患に対しては積極的に薬で嘔吐を止めて、
「できるだけ早く消化管から栄養を与えましょう!」
とのこと。

絶食をして中心静脈・末梢静脈から血液中に栄養を補給するよりも、
特別な理由がない限り、できるだけ消化管を使って栄養補給した方が
回復が早く死亡リスクも低減できるとか。
要するに、
絶食は基本的に避けなければなりません、
安易な絶食は治療の妨げになり、リスクを高めます、
絶食せざるを得ない状況なんて、実際の臨床では極めてまれ、
絶食は罪です、
というお話。

このような流れは人医学でも獣医学でも10年くらい前からあったようですが、
定着してきたのは、獣医に関しては3~4年前から。

大学で学んだ見解が獣医学の進展に伴って改まることは多々あるけど、
ここまで変わることは本当に珍しい。

2015年2月16日(雪)

今日は午後からのセミナー参加(於、秋葉原)を予定していましたが、
甲信越地域を襲った記録的な大雪により、参加を断念しました。
残念なのだ・・・(ToT)/~~~
大雪の画像は「ミセス菊池のサイト」に掲載しています。
内容が面白そうだったので前から楽しみにしていましたが、
交通網が完全に断たれている現状では諦めるしかありません。
ちなみに講演内容は「CT/MRI読影のポイント」でした。

ああ、今日は一日除雪に追われて、本当にキツイ一日でした。

2015年2月×日(晴)

ペット関連のお仕事は、介護関連産業とともに
「今後も成長が期待される分野」といわれていますが、
農水省発表の統計を見る限り、地域差がかなり大きいみたいです。

2004年から2012年までの8年間での動物病院の増加率(件数/8年)は

1位:東京(+203)・・・断然トップ!!!
2位神奈川(+160)・・・横浜に集中
3位埼玉(+130)・・・埼玉出身者が多い?
4位愛知(+100)・・・名古屋に集中

となっており、予想通り。
順位は統計が発表されるようななってから変化はなし。

一方、今回発表の統計から、病院が減少している府県が現れました。

1位:愛媛(-5)・・・四国には獣医学部がない
2位:京都(-3)・・・なんでだろ?
3位:富山(-2)・・・なんでだろ?

ちなみに長野県の増加率は+28軒で順位は12位。
全国平均よりは高いようです。

2015年1月×日(晴)

明けましておめでとうございます。
新しい年が皆様や、皆様の愛するペットにとって
良い年になりますよう祈念しております。

今年の干支は午年ということで、
以前から観たかった映画のひとつ
スピルバーグの「戦火の馬」をDVDで鑑賞しました。

大学にいた頃は、獣医学部だけに
キャンパス内を毎日馬術部の馬をはじめ、
豚や羊やヤギが闊歩しているのが日常だったので、
特定の動物だけを可愛いと感じることは少なかったのですが、
改めて馬はホントに可愛い動物だな~、と思いました。

馬の魅力が余すところなく描かれていて、感動的!!!
馬好きでなくとも、すべての動物好きの人に通ずるところのある映画です。
セットや背景も素晴らしいので
まだ観ていない方はぜひご鑑賞を!

12月28 日(晴)          

世の中は今日から9連休みたいですが、当院は30日午前まで仕事です。

新年は1月6日の午後から診療開始(事前予約のみ)です。

その間は休診となりますので、
ワンコ、にゃんこ、ラビちゃんetcを病気にしないでくださいね~~~(*^_^*)