2022年12 月〇日

にゃんこ専用の新しい鎮痛剤ソレンシアと
わんこ専用の新たな鎮痛剤リブレラが承認されて、
近日中にいよいよ発売されるみたいです。
ちなみに欧州では21年に承認されていました。

犬はともかく、今まで猫の痛み止めといえば、
2社から発売されていた非ステロイド性消炎鎮痛剤
(注射と経口)くらいでしたから、
今回は「抗体医薬品」なので、かなり効果期待できそう。

かつて一般に動物は痛みを感じにくいといわれて、
鎮痛剤の使用頻度が少なかった時代もありましたが、
ここ10年くらいは、学会等のアナウンスを通して、
犬でも猫でも積極的な使用が推奨されています。
わんこもにゃんこも長生きすると関節炎が増えますからね。
もっとも、私自身テニス肘や四十肩、五十肩を経て
痛みにはめっぽう弱いほうなので、
以前からヒトになぞらえて、動物にたちにも
積極的に痛み止めを使ってきました。

というわけで今回改めて、院内の鎮痛剤を数えてみました。

〇全身麻酔時の鎮痛剤として(5種類)
フェンタニル・ケタミン・ブトルファノール・ブプレノルフィン・メタカム

〇局所麻酔剤として(2種類)
マーカイン・リドカイン
〇非ステロイド鎮痛剤として(4種類)
オンシオール・プレビコックス・リマダイル・ガリプラント
〇鎮痛補助剤として(3種類)
ガバペンチン・トラマドール・アミトリプチン
〇鎮痙剤(腹痛・胆石痛)として(2種類)
ブスコバン・スパカール

〇脂肪酸製剤として(3種類)
アンチノール・プロテクタブ・ムーブマックス

合計19種類、新しく発売される抗体薬が20種類目になります。
意外と多くて驚きました。
 (@_@;)

ところで今回鎮痛剤の筆頭にあげたフェンタニルですが、
かつてロシアがフェンタニルにいくつか化学的修飾を加えて
呼吸抑制作用の強いガス(=化学兵器ですね)を作り、
テロリスト制圧を名目に実際に使用したことがありました。
(2003年、モスクワ劇場占拠事件)

優れた鎮痛薬から、毒ガスを作ってしまう・・・
なんとも、おそロシア・・・。((+_+))

2022年12 月〇日

先週、今週と立て続けにチワワの開腹手術をしました。

チワワはトイプードルと双璧をなす人気犬種なので、
この仕事をしているかぎり、診ない日はほとんどありませんが、
特に今回は私に懐いてくれている可愛い子たちなので、
以下、画像で紹介することにしました。

この子は明るい性格で、みんなの人気者!
ピンクの術後服がよく似あいます。
体重わずかに2.2㎏です。

この子は保護犬でした。
今は優しい飼い主さんにめぐり合って、幸せいっぱいの生活です。
体重もようやく1.8㎏を超えました。ちょっとシャイな性格。
この顔、見ているだけで和むんだよね。

同じチワワという犬種であっても、それぞれに個性があって、
それぞれに独特の可愛さがありますよ~。(*^_^*)

2022年11 月19日

今日は2003年の開院から数えて20回目の開業記念日、
私にとって、節目の一日です。
明日から気持ちも新たに20年目突入です。

振り返ってみると、この20年はとっても充実した年月でした。
なによりたくさんの動物たちとの出会いがあったし、
動物を通して経験すること、学ぶことも多々あり、
さらにここ20年の獣医療の急速な進歩も体感できました。

この進歩の中で、近年特に注目に値するのは、
①内視鏡の普及と、
②画像診断モダリティーの多様化(即ち、従来のX線検査や
超音波検査に加えて、新たにCT/MRIといった機器による
診断支援、外科支援が増えたこと)
でしょう。
内視鏡といえば多くの人がヒト医療の内視鏡外科を
思い浮かべるかもしれませんが、さすがに獣医界では
内視鏡外科(腹腔鏡)はまだまだ発展途上です。

一方、消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ)検査はかなり一般的に
なりつつあり(といっても動物病院での普及率は40%以下ですが)、
当院でも消化器疾患が疑われる際の組織採取や、
食道内異物や胃内異物の除去にも適用しています。

節目の日に過去を振り返って想うのは、
世界も、日本を取り巻く環境も、そして社会構造も大きく変化する中で、
10年後、あるいは15年後に、はたして獣医療が
どのように変化・発展しているのか、・・・。
そのころには今年お迎えしたりーたんも
10歳、15歳になっているのかな?
元気で長生きしてちょうだい!

りーたんは今日もご機嫌ですよ~~~(^^)/

2022年10 月〇日

りーたんがうちにやってきて3週間が経ちました。
耳が伸びて、体重も2.3㎏になりました。
今日、生後2回目のワクチン接種を済ませました。
わんこのいる生活はとっても楽しいです。(^^)/

ところで、国内でわんこのいる家庭の割合がどのくらいかご存じですか?
2020年の統計では、約11%だそうです。

ちなみに米国は38%、フランス25%、英国24%、ドイツ21%
先進7か国の中で、もっとも低いのが日本だそうです。
この仕事をしていると、毎日わんこを見ているせいか、
もっと高い割合かな~と感じていましたが、驚きの結果です。

しかも先進国の中で唯一わんこの数が減り続けているらしい。
米国やドイツは年々増加しているし、英国も横ばいみたい。
日本は今後どうなっていくのか、ちょっと心配です。((+_+))

2022年9 月〇日

りーちゃん、るーちゃんが亡くなって以降、
我が家でわんこのいない生活が続いていましたが、
この度、ルビーのキャバリアの子犬をを迎えることになりました。

子犬には特有の可愛さがあって、
時々意味もなく室内を走り回っていますが、
見ているだけで、とってもなごみます。(^^)/

2022年8 月〇日

異物摂取のわんこやにゃんこを立て続けに診ました。

対応は、飲み込んだモノによってさまざま。
鋭利なものでなければ催吐処置になりますが、
催吐に反応しないケースや、食道を傷つける可能性があれば、
安全性を考慮して内視鏡の適用になります。

催吐処置に際して使用可能な薬剤は国内では限られますが、
欧米には、注射以外に点眼液で吐かせるタイプもあります。
点眼した薬剤を眼結膜から吸収させて全身循環にのせて、
最終的にCTZ(嘔吐中枢)を刺激するという仕組みらしい。
この発想が凄いと思う。

ただし結構高額なこともあり、国内で輸入して使われる先生は
かなりの少数派みたい。
国内で認可されたら私も使ってみたいなあ~、と思いますが。
一方、内視鏡操作での異物摘出は、誤解を恐れず例えるなら
ゲームセンターのUFOキャッチャーにも似て、
条件さえそろえば難儀することは少ないと思います。
ただ、動物の場合、全身麻酔が前提となりますから、
「万全の麻酔管理」こそが「安全な内視鏡操作」のキモになります。

というわけで、異物摘出にはさまざまなリスクを伴います。
わんこ、にゃんこのそばには飲み込まれそうなものは
置かないようにしてください。

なお、内視鏡を含む当院医療機器の紹介ページを
更新しました。興味のある方はこちらもご覧ください。
→i医療機器を見に行く

2022年7月〇日

今日はボーダーコリーのパルちゃんが避妊手術にやってきた。

朝の食事抜きでやってきたんですが、ご機嫌です。
術前検査で採血されても、ご機嫌です。
どこまでもご機嫌でかわいいわんこです。

ちなみに下は麻酔から覚めた直後のパルちゃんです。(^^)/
目覚めたら何だか知らない場所にいたって感じで、
機嫌はいいけど、部屋ではやや不安そうでした。

2022年7月〇日

最近ノートPCの調子が悪く、ネットでいろいろ調べてみると、
どうやらハードディスクが劣化しているみたい。
また、メモリも仕事で使うソフトには十分な容量ではないみたい。
たまたまyoutube覗いたら、うちと同じノートPCで同じ症状に
遭遇して治している動画を見つけたので、私もこれを参考に、
HDから作成したクローンSSDへの換装とメモリの増設を目的に
ノートPCの開腹手術(=改造)をすることにしました。

今の時代、GOOGLEやYOUTUBEなどで情報を集めたら、
私のような素人でもノートPCの修理ができるんですね。
便利な時代です。

半日かけて修理を終えた感想は、
「普段の開腹(外科)に比べたら、思ったよりも楽な作業だった。」
「手術同様、事前の準備が大切!」
「手術同様、道具は大事!」

いろいろな意味で勉強になった1日でした。

2022年7月〇日

今日は私のお気に入りにゃんこのふーちゃんがやってきた。
これからワクチンを接種ですが、見ての通りご機嫌です(^^)/

数年前子宮蓄膿症を患ったことがあり(=手術で卵巣も切除)、
今ではこのように少し太ってしまいました。

性格美人でかわいいにゃんこです。

2022年6月1日

一部マスコミでも報道されておりますが、
本日から [改正動物愛護管理法] が施行されます。

ペットショップやブリーダー等の業者においては、
マイクロチップの装着と登録が「義務」となりますが、

一方、現在一般家庭(愛犬家、愛猫家)のもとで暮らす
わんこやにゃんこに関しましては、
マイクロチップ装着はあくまで「努力義務」です。

ただし、任意で装着した場合であっても、
一旦装着したら、環境省への登録が義務付けられます。

この新しい制度の趣旨は理解できますが、
実際の手続きはかなり煩雑であり注意が必要!

今後マイクロチップ装着を希望される飼い主さんや、
詳細が知りたい方は下記サイトを参考にしてください。

 環境省の説明サイトへGO!