2019年10月13日

朝TVを見てビックリしました。
千曲川が決壊している!!!

そのせいか、早朝のまだ暗い時間から
うちの上空を東から長野市(北西)に向けて
自衛隊とおぼしきヘリが頻繁に飛行していきます。

以前からうちの真上がヘリの航路になっているようで、
私自身は日頃からヘリの音には慣れているつもりでしたが、
きょうはものすごかった!
終日飛んでる感じです。

ヘリの爆音を聞くと窓際に立って、
そして上空のヘリを見上げて、
救助される方々はもちろん、
救助する方々も無事であることを祈りました。

2019年10月12日

「天災は忘れられたる頃来る」とは寺田寅彦の名言ですが、
台風15号の記憶がまだ残っている段階で、
未曽有の巨大台風19号がやってきた。

当初、あまり危機感を持ってはいなかったものの、
う~~~ん、認識が甘かった・・・。 (T_T)
台風が接近するまでの24時間くらいは、
ここ軽井沢でも、信じられないくらい雨が降りました。

今まで雨に恐怖を感じたことはありませんでしたが、
今回豪雨と強風という、この自然の脅威に遭遇し、
はじめて恐怖を覚えました。

後の報道によれば、軽井沢でも降り始めからの雨量は
300ミリを超えていたらしい。

スタッフには、午前10時早々に帰宅してもらい、
病院も周囲の安全を確認したうえで閉じて、
とりあえず自宅エリアで食事を摂っていたところ、
なんと胃捻転の可能性がある大型犬を診ることに。

いつも診ているわんこだけに・・・、断れない・・・。
よりによって、このタイミング・・・。
結局胃捻転ではなく、手術も避けられ良かったのですが、
最悪の場合、豪雨と停電を気にしながら、妻とふたりで
手術に踏み切らざるを得ないのか、と覚悟しました。
こういう日もあるんですね。

2019年9月〇日

アジア小動物獣医学会(FASAVA)に行ってきました。

日本人はもちろんマレーシアやタイ、ベトナム、シンガポール等、
アジア各国から参加される先生方もかなり多いので、
この学会、多分国内では令和になって一番大きな規模かも。

そんなわけで、場所は紀尾井町のホテルニューオータニ。
ここはあまり電車でいくことがなくて、地下鉄の赤坂見附駅から
ホテルまで歩いたら迷うかな~~~、と思ったけど、
いざ出かけてみると、獣医師とおぼしきそれらしい人々が
ホテルに向かって延々と歩いていたので、
私もその後に続いたら、結構スムースに到着しました。

学会受付で所定の手続きを済ませ渡されたグッズは、
ネームプレートとわずかなチラシに混ざってこのUSBのみ。
軽くていいけど・・・、ちょっと寂しい・・・。

丸めたらもっと小さくなっちゃった。

この形状って、なんだろう?
腕に巻いて持ち運びできるように作られているのかな?

それにしても世の中便利になったものですね。
この中に数千ページの抄録内容が入っちゃうんですから。
あえて紙ベースにこだわる先生には紙の抄録集も
用意してはあるようですが、こちらは別売り数千円。

というわけで、USBで十分です。
限りある地球資源の節約にもなりますから。

2019年8月〇日

日本小動物医療センターが、懇意にしている病院を対象に
毎年実施している学術交流セミナーに行ってきました。

会場は大宮駅前の大きな国際会議場ですが、
受付開始まで、まだ30分ほど時間があいたので、
久しぶりにドトールに入りました。

最近はやりのタピオカドリンクが目的です。
ネットなどの情報では、
様々なお店がそれぞれの味でこれを提供していますが
その中でもドトールのが美味しいと話題になっていたので、
躊躇なくこれを注文。

う~~~ん、おいしい(^O^)/
かなり前になりますが、台湾を旅行した際に飲んだ
タピオカミルクティーによく似た味と食感でした。

台湾といえば、当時なんと狂犬病が複数発生しており、
駅のホームや街中の至るところに注意喚起する広告が張られ、
ちょっと緊張した中で旅したことを思い出しました。

おいしいタピオカドリンクからついつい狂犬病を想像してしまう、
これは一種の職業病かもしれませんね。

2019年8月〇日

早朝から広報車みたいなのが走って騒々しいと思ったら、
なんと近くで熊の目撃があって、注意を促していたらしい。
今年は軽井沢、クマの目撃情報多いんですよね。

そういえば先日、うちの斜め前のホテルマロウドに
子熊がご丁寧にも玄関から自動ドアを通り厨房に至り、
美味しい食材をごちそうになっていたとか。
子熊と言えども危険なので、すぐに駆除されたみたいです。

ちょうどそのころ、私は入院中のわんこの世話をしており、
散歩を兼ねて病院前に連れ出していた頃だったので、
後で事情を知って、大変驚きました。
わんこ散歩中に遭遇しなくて本当に良かった~。

ヒグマじゃない、ツキノワグマだろうけど、クマはクマ。
本州最大の猛獣ですから、気をつけねばなりません。

吉村昭の小説「羆嵐」を思い出しました。
この小説、小説の形をとっていますが、ほぼ実話。
大正時代、北海道開拓民の集落がヒグマに襲われて、
食害にあうという凄惨な事件(三毛別ヒグマ事件)をもとに
描かれています。

キツネにタヌキ、ムササビ、イノシシ、サル、カモシカ等は、
軽井沢ではよく見かけるし、けっして珍しくありませんが、
さすがにクマだけは気を付けようと思いました。

2019年5月〇日

今日は柴犬のマサル君がやってきた。

甘えん坊のマサル君は、お留守番がきらいらしく、
半日に及ぶ留守中に怒りを爆発させて、
なんと自分のハーネスをかみ砕いて、
その一部を食べてしまいました。
異物を食べるという悪いくせがあっても
今まで大事に至ることがなかったので
飼い主さんは軽く考えていたみたいですが、
その日の夜から激しい嘔吐が始まり、
心配した飼い主さんが緊急で連れてきました。

レントゲン撮影で確認したところ、
案の定異物が確認されました。

最終的には内視鏡で異物を摘出できたので、
おなかを切ることなく、最小限の処置で
事なきを得ましたが、最悪開腹手術も考えられた
危険なケースです。

最近はハーネスを利用される飼い主さんも
多く見受けられますが、今回のような例に遭遇すると
散歩以外では外しておくほうがいいのかな・・・、
と思いました。

2019年5月〇日

下に示した画像2枚は、以前内視鏡操作のブラッシュアップ用に
個人で作成したわんこの消化器の模型です。
一般に「マーゲンモデル」と呼ばれるもので、
「食道噴門部→胃→幽門部」までを、外部・内部構造を含め
忠実に再現しています。

通常医療機器メーカーが依頼を受けて受注生産するものですが、
なんとなく作れそうな気がしたので、挑戦してみました。

先日医療機器の関係者が来た際、処置室でこれをたまたま目にして
あまりに褒めちぎってくれるので、ここに公開することにしました。
褒められること自体、悪い気はしないんだけど、
これって、お世辞でほめてくれるのかな・・・?

材質はお湯で温めると柔らかく透明になるプラスチック粘土で、
温度が低下すると硬化して白く不透明になる特性があります。

適当に色を付けることもできるので作成過程も結構楽しい。
(というか、作る過程こそが楽しいのかも)
しかも再度温めると柔らかくなるし、お湯以外の方法として、
ドライヤーの熱風を当てることで局所的に簡単に変形も修正も可。

ネットで検索すると、これでリアルな食品模型を作るツワモノもいるとか。
私も一度「モーニングセット」にトライしてみようかな。

2019年5月〇日

日頃動物病院には、飼い主さん以外にも
さまざまな業種の方が出入りしています。

製薬会社や医療機器の営業職はその代表ですが、
先日その関連業種の方から興味深いお話が聞けました。
この時期の新入社員に
曰く、「会話の弾むさしすせそ(営業編?)」があるという。

さ:さすがですね~!
し:知らなかったです!!
す:すごいですね~!
せ:センスいいですね~!
そ:そうなんですか!!

なんだか笑点の大喜利みたいな相づちです。
ちょっと軽薄な受け答えだな、とは思いましたが、
相手との心理的な距離を縮めるために
対人関係に不慣れな新人にはいいのかも。

一方「残念なさしすせそ(病院編?)」というのもあって、
じつはこちらの方が意味深かな、と思いました。
曰く、

さ:さきほどもお聞きしましたが・・・
し:失礼ながら申し上げます。
す:すでに先生もご存知とは思いますが・・・
せ:先生のおっしゃることはよくわかりますが・・・
そ:そのようなことは致しかねます。

営業職の努力と悲哀が伝わってくるような話です。
新人のみなさん、新入社員のみなさん、
がんばってください。(*^_^*)

2019年4月〇日

獣医師にとって、春の到来を告げるといわれる、
桜じゃなくて、狂犬病予防注射の季節になりました。
一年なんて、あっという間ですね。

ところで狂犬病の日本への侵入リスクが
どれくらいか、ご存知ですか?

2年ほど前になりますが
英国動植物獣医学研究所開発のリスク計算式を、
日本の状況に合わせて合理的に計算した
東大大学院の研究者がおり、その結果が
横浜の学会で発表されて、注目をあびました。

まず基本的な事実として、
日本には現在毎年1万頭の犬と猫が輸入され、
加えて在日米軍関係で1000~2000頭の犬と猫が
輸入されています。意外と多いんですね。

これらの数値をベースに、
前出の先生の計算によれば
現在日本への輸出ルール、すなわち
1)輸出国での2回のワクチン接種
2)抗体検査
3)180日の待機
が厳密に施行されるとすると
侵入リスクは49444年に1回となるそうです。

一方、法律を遵守しない者が20%いるとすると、
そのリスクは249年に1回(約200倍)に激増する
そうです。

いずれにせよ、計算上のリスクは低そうだけど、
一人でも狂犬病による犠牲者を出さないためには、
(狂犬病はあらゆる哺乳類に感染する疾病です)
獣医師として啓発活動に励むことはもちろん、
愛犬家の方々にはきちんと予防接種を受けて
いただく、ということでしょうか。

ところで、以前はロシア船からの不法上陸犬による
侵入リスク(新潟や北海道)が危惧されていましたが、
前出の計算で現在は侵入リスクが108万年に1回まで
著しく低下しているそうです。

ここからは私の推測ですが、
ロシアでは、クリミア併合以来欧米諸国による
経済制裁によって、従来中古の日本車を買い付けに
来ていたロシア船等が激減したことが原因ではないでしょうか。

2019年4月1日

ご存知のとおり、今日は元号「令和」が発表されました。

平成時代ももうすぐ終わりなんですね。
たしか私が大学6年生の時平成への改元があり、
研究室のTVの前、数人で小渕官房長官の発表を
見ていたのを鮮明に思い出しました。

獣医学部は6年制なので、この段階で自動的に
昭和で大学に入学して平成で卒業を迎える、
ということになりました。

当初、平成という元号には慣れませんでしたが、
獣医師免許に記載された獣医師登録年月日に、
「平成〇年〇月〇日」と記載してあるのを見たとき、
社会人としての自覚と喜びを感じるとともに、
改めて新しい時代が始まるんだな、と実感しました。

新しい元号「令和」は万葉集に由来するとか。
素敵なひびきですね。個人的にはいいと思う。
まだ慣れませんが、今後どんな時に自分が
新時代「令和」の到来を実感できるのか、
少し楽しみが増えた気がします。

ちなみに私は今、運転免許証の更新中!
新しい免許には「令和」が記載されているのかな?